肘関節が痛い
代表的な肘の疾患
テニス肘(上腕骨外側上顆炎)
タオルをしぼる動作や、フライパンを持つなど手首を動かす動作で、肘関節の外側(筋肉の付着部)に痛みを生じます。安静時には痛みはありません。テニスプレーヤーに多く見られるので、テニス肘と呼ばれますが、正確には上腕骨外側上顆炎と言います。
治療
内服薬、局所注射、テニス肘用バンド装着、リハビリテーションでほとんどの方が良くなりますが、良くならない場合には、ハイドロリリースや神経ブロック注射をおこなうことがあります。重症、痛みが取れない方には、肘関節鏡手術をおこなうことがあります。その際には適切な医療機関を紹介致します。
ゴルフ肘
ゴルフをする方に多いのがゴルフ肘で、テニス肘とは違い、肘関節の内側に痛みを生じます。正確には、上腕骨内側上顆炎と言います。
治療
内服薬、局所注射、リハビリテーションでほとんどの方が良くなりますが、良くならない場合には、ハイドロリリースや神経ブロック注射をおこなうことがあります。重症、痛みが取れない方には、手術をおこなうことがあります。その際には適切な医療機関を紹介致します。
肘部管(ちゅうぶかん)症候群
肘関節の内側を通る尺骨(しゃっこ)神経が、加齢による骨の変形や靭帯によって圧迫されたり、引っ張られることで、環指(第4指)や小指(第5指)の一部にしびれが生じてきます。進行すると、手の筋肉が萎縮(痩せる)します。肘の内側を指で軽く叩くと、叩いた部分の痛みだけでなく、環指や小指にしびれが出現するのが特徴的です。
治療
内服薬、神経ブロック注射、ハイドロリリース、リハビリテーションをおこないますが、良くならないようなら、手術で神経の圧迫を楽にすることが必要となります。その際には、適切な医療機関を紹介致します。また、手術(尺骨神経前方移行術)をおこなっても痛みや手術が続く場合、神経ブロック注射やハイドロリリースをおこなうこともあります。