局所多汗症

局所多汗症とは?

私自身、小さな頃から緊張していなくても、常に手や足に汗をかき悩んでいました。人と握手するときや、人からボールペンを借りて返す時、テストの時(テスト用紙がフニャフニャになるし、鉛筆の文字が消える。)、鉄棒をする時、裸足でフローリングを歩く時、全てがストレスでした。歳を取ると少し症状は改善してきましたが、少しの精神的な動揺や食事、温熱刺激などでも汗が出ることがあります。そんな自分が経験してきた嫌な記憶から、多汗症に悩む方(特に若者)にガイドラインに沿った医療を提供することにしました。

日本では、手や足の局所多汗症に悩む方は3〜6%いますが、医療機関への受診率は6.3%と低く、多くの方が制汗作用の無い市販のデオドラント剤を使用しているという報告があります。(原発性局所多汗症診療ガイドライン2015年改訂版より)なるべく多くの汗で悩んでいる「仲間」に来ていただけるようなクリニックを目指していきます。

局所多汗症には、「局所的に過剰な発汗が明らかな原因がないまま6ヶ月以上認められ、以下の6症状のうち2項目以上当てはまる場合を局所多汗症と診断」するという基準があります。

重症度の判定は、自覚症状により

となっており、③と④が重症の指標になっています。

治療としては保険診療でおこなうことができるもの、できないものがあります。

塩化アルミニウム外用液(自由診療)

手や足の汗、脇汗にもまず試すべき治療として推奨されています。塩化アルミニウムが汗腺に作用して肝の出る管を閉塞させると言われています。
寝る前に塗り、起きたら洗い流してください。毎日続け、効果が出るまでには2〜3週間かかると言われています。皮膚のかさつきがひどくなれば、回数を減らしたり、ステロイド外用剤を使うことがあります。塩化アルミニウム外用液は保険診療が認められていないため自費になりますが、なるべく価格を抑えました。

塩化アルミニウム外用液20%溶液50cc 500円(税込)
塩化アルミニウム外用液40%溶液50cc 500円(税込)

イオントフォレーシス

手や足の多汗症に非常に有効な治療法として、塩化アルミニウム外用液と並んで推奨されているのが、イオントフォレーシスです。水道水の入った容器に手や足を浸し、そこに微弱な直流電流を流す治療方法です。水素イオンが汗の出口を障害して汗が減ると言われています。10回程度おこなうと汗が減るのを感じる方が多いようです。保険適用となっています。

A型ボツリヌス毒素の局注療法

2012年より、重度の腋窩多汗症に対して保険適用となっています。一度注射すると、半年ほど効果が続きます。手や足に注射する場合や軽度の腋窩多汗症の場合には、自費となるため数万円の高額な治療となります。(保険適用の場合でも薬剤価格が効果な治療法となっています。)

※当院ではおこなっておりません。

内服薬

抗コリン薬という種類の薬(プロ・バンサイン)が保険適用となりますが、口の渇き、眠気、目の渇きなど副作用の方が強く出ることが多い薬です。他に自律神経失調症の薬(グランダキシン)を処方することもあります。こちらは眠気やふらつきが出ることがあります。

神経ブロック注射

交感神経の働きを整える目的で、首のところにある星状神経節というところに神経ブロック注射を併用することもあります。

交感神経遮断術

全身麻酔下でおこなう治療法で高度な技術が必要なため、当院ではおこなっておりません。手の汗に有効な治療法ですが、手の汗が止まっても手のひら以外から日常生活に支障が出るほどの大量の汗が出る(代償性発汗)ことがあります。

※当院ではおこなっておりません。